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CBDサミットに参加しました(ミュラー)

ここ数日、蒸し暑い日が続いていますね。

週間天気予想を見ては、傘マークの多さに思わずため息を漏らしてしまう毎日です。


そんな本日の担当は、「俺が外に出ると雨止むから、人生で傘さしたこと、ほとんどない!」と自ら豪語するほどの晴れ男、我らが代表のミュラーよりお届けいたします。


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<はじめに>


私が、CBDマーケットに身を置くようになって、早5年が経過しました。

もう5年なのか、まだ5年なのか、捉え方は様々かと思いますが、一定期間マーケットを見てきた所感として、CBD市場は、【嘘か本当かもわからない噂や情報が独り歩きすることがあまりにも多い】ように思います。もちろん、市場が形成されてから、まだ日も浅く、統制されていないから、という背景はあるでしょうが、それにしても、一体何が正しいのか、わからなくなる場面に頻繁に出くわします。ついさっきまで最新だと言われていた情報が、みるみるうちに陳腐化していくスピード感には度々驚かされます。ある程度市場が成熟してきた「本場」アメリカですら、法規制は目まぐるしく変わっています。この5年での最大の学びは、「情報を制する者はCBDを制す」まさにこの一言に尽きます。常にアンテナを張り巡らせ、現地の声や最前線に触れ続けることでしか、有力な次の一手を打つことはできないと思っています。


そんなCBDの「今」を知るため、6月8日-10日の3日間に渡ってアメリカで開催された、CBDに関するカンファレンスにオンライン参加して参りました。もちろん、現地時間に合わせての開催なので、日本時間になおすと0:30am - 4:00amと、少しギョッとする時間帯でしたが、心強い同業の友人が泊まり込みで駆けつけてくれ、昔のお泊まり勉強会を彷彿とさせる雰囲気の中、レッドブルとコーヒーを交互に啜りつつ傍聴しました。


Cannabis Marketing Associatioが主催していた、本カンファレンスの正式名称はCannabis Marketing Summit と呼ばれます。


有名企業やスタートアップのCEO、マーケター、ドクターなど、選べれしパネリストたちが順に登場し、それぞれにCBDに纏わる話を繰り広げ、参加者たちはその様子を見て、聞いて、情報を共有する、というのがこの会議のスタイルです。



<良くできたカンファレンス構成>


最初の1時間は参加者も小部屋に入り、自己紹介をしたり、一対一で対話ができるセッションが設けられており、対面でない割には、非常に臨場感のあるイベントだったように思います。

Zoomを用いての開催でしたが、参加者からチャットで送られてくる質問にも頻繁に答えてくれ、よくあるパネリストから参加者への一方通行的なカンファレンスではなく、互いが通じ合える工夫が随所になされていていたおかげで、時間はあっという間に過ぎました。


一方で、やはり限られた時間しかないこと、また全員が初対面ということもあり、議論が灼熱するといったことはなく、CBDの現状に対する幅広い意見交換にとどまる場面が多かった印象です。業界全体の方向性や法規制に対してあるべき姿を議論するといった本質を突くというよりは、カスタマーケア、ターゲット設定、SEO対策など、目の前の課題にいかに取り組んでいるかといった手法についてのトピックが取り上げられており、それはそれで現地の温度感を確認できたという意味で良かったと思っています。



<マイナーカンナビノイドへの脚光>


最近は【CBD】のみならず、様々なカンナビノイドが注目を浴びていることを身を以て実感しました。

例えば、【CBDA】などのカンナビジオール酸は病理学的研究が、【THCV】は、肥満や糖尿病との関連性についての研究が進められてます。また、カナダやイスラエルでは、【CBD】をコロナ(Covid)後遺症の緩和やセラピーに役立てられないかといった試みも行われているそうです。中でも、【CBG】【CBN】の有用性に纏わる研究が非常に増えているとのことでした。


パネリストの大学教授も、"治すとは、一切言えないが、ケアの一手法としては、注目に値する" という主旨の発言をしており、これらマイナーカンナビノイドが、CBDマーケットの次なる展開に大きな影響をもたらすのではないかと思っています。



<今後のCBD教育>


上で述べたように、確かに、CBDやカンナビノイドに関しては、肯定的な結果が数多く報告されてはいますが、その一方で、注意すべき点として、何にでも効く、という広告は全くの嘘であり、詐欺であり、避けるべきである、といった発言も目立ちました。こちらは、日本国内においても頻繁に議論されるポイントであり、CBD先進国であろうがなかろうが、各国その状況は似たり寄ったりだなとの印象を受けました。


結局のところ、この手の商材は、科学的根拠に基づいた議論が何よりも重要だと思うのですが、現状のCBDマーケットでは、水に溶けないのに水に溶ける、と適当なことを言ってみたり、特に裏付けもなく、吸収率が格段に高いような表現をしてみたり、響きが良いことだけを並べ、消費者を欺くような商品が横行しているのも事実です。


"なんとなく流行っているから" ではなく、科学的根拠に基づいた製品づくりと販売体制のサポートが当面の間は最大の課題だと考えています。製品の作り手が正しい知識と理論でもって販売者を教育し、その授けられた知識でもって、販売者がエンドユーザーを教育する、このサイクルを回すことの重要性をひしひしと感じた時間でもありました。



<CBDの一般認知の拡大に向けて>


業界内においては、ある程度、CBDと言うキーワードが広く浸透してきた感はある中、次なる障壁は、一般へ周知をどうするか、ですが、まずはコスメやスキンケアの分野からのアプローチが有効なのではないかと個人的には考えています。CBGがヨーロッパで化粧品原材料として認められたことからも、美容業界において、CBDの存在感は一層色濃くなりそうな予感がしています。


世のCBD市場には、未だに、不良(=違法な大麻を吸うこと)にあこがれる小ヤンキーをターゲットとしているのか、悪っぽさを演出したダークな印象を与える商品も非常に多く、そういった雰囲気が漂うことで、一般層から嫌煙されてしまっている現状もあります。教育を通して、グレーなイメージを一層し、正しいCBDの利用が広まるよう働きかけていくことが、我々CBDを扱う事業者の務めであると思っています。


カンファレンスで印象的だった一節をみなさまにも共有させていただきます。


"CBDの得意とすることは、「何かを感じる」(ハイになったり、高揚感を得たり)ことではなく、むしろ「何かを感じなくなる」ことにある"


確かに緊張やイライラなどを削ぎ落としてくれるCBDに、「感じる」ことを求めるのはそもそもお門違いなのかもしれません。



<日本にはない「DISPENSARY」コミュニティ>


今回の議論の中で、頻出したのが「Dispensary」というワードでした。ネット翻訳によると、大麻専門の薬局、大麻製品を買える小さなショップらしく、もちろん日本には存在していません。


アメリカにおいて、CBD市場を語る上では、Dispensaryの存在を欠かすことはできず、そこで集客を行い、販促活動を経て、売り上げを伸ばす、というのが主流になるので、自ずと情報はそこに集まってくることになります。


小さなコミュニティの中で、習慣の創造や会話を通じて、エンドユーザーに販売している彼らは、customer base(顧客基盤) / user experience(利用者の体験) が何よりも重要だと繰り返し主張していました。もちろんSNSでの活動も行なってはいるが、それはあくまでサプ的な位置付けで、各地域のDispensaryを通して、生身の人対人のアプローチすること、それがアメリカの最前線のようです。こうした本場アメリカの様子を見て、CBDには、サプリとしても一定の効果を期待できることから、一般的な単なるブランド戦略だけではない、対面でのケアが求められていることにも気づかされました。




<カンファレンスを終えて>


3日間に及ぶ、お泊まり勉強会、もとい、Cannabis Marketing Summit に参加して、CBDの最前線に触れ、今後の国内CBD市場の発展のために必要な多くの学びを授けてもらいました。もちろん、アメリカと我が国日本においては、制度や文化、個々人の意識差等、それぞれが抱える背景が全く違うため、そっくりそのまま転用できるか、と言われると、もちろん難しいですが、あくまで一情報として、これらを集約し、噛み砕き、最も国内マーケットに適した形にアレンジをすることが、今後我々に託された重大なミッションであると心得ておりますので、しっかり学びを生かし、皆様にも還元できるよう、引き続き努めてまります。



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